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泉質デコーダー|温泉分析書の読み方

温泉分析書の泉温・溶存物質・pH・主な成分を入れると、環境省「鉱泉分析法指針」の基準で泉質名の目安、泉温の分類、液性、浸透圧を表示します。施設に掲示された分析書を読み解くのに使えます。

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特殊成分(分析書の値、1kg中)

泉質の読み解き

療養泉の条件にはあたりません

アルカリ性単純温泉

泉温の分類
高温泉(42℃以上)
液性
アルカリ性(pH8.5以上)
浸透圧
低張性(溶存物質8,000mg/kg未満)
基準を超えた特殊成分
なし

環境省「鉱泉分析法指針(平成26年改訂)」の基準で機械的に分類した目安です。正式な泉質名は、施設に掲示された温泉分析書の記載が優先します。効能(適応症)は表示していません。

療養泉の基準(温泉水1kg中)

鉱泉分析法指針では、源泉の温度が25℃以上で、次のどれか1つ以上を満たすものを「療養泉」とし、成分によって泉質名をつけます。どの成分も基準に届かず25℃以上なら「単純温泉」です。

成分基準泉質
溶存物質(ガス性のものを除く)1,000mg以上塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉(陰イオンの主成分で決まる)
遊離二酸化炭素1,000mg以上二酸化炭素泉
総鉄イオン20mg以上含鉄泉
水素イオン1mg以上酸性泉
よう化物イオン10mg以上含よう素泉
総硫黄2mg以上硫黄泉
ラドン8.25マッヘ以上(111Bq)放射能泉(50マッヘ以上は放射能泉、未満は弱放射能泉)

泉温

  • 冷鉱泉:25℃未満
  • 低温泉:25℃以上34℃未満
  • 温泉:34℃以上42℃未満
  • 高温泉:42℃以上

液性(pH)

  • 酸性:3未満
  • 弱酸性:3以上6未満
  • 中性:6以上7.5未満
  • 弱アルカリ性:7.5以上8.5未満
  • アルカリ性:8.5以上

浸透圧(溶存物質)

  • 低張性:8,000mg/kg未満
  • 等張性:8,000以上10,000mg/kg未満
  • 高張性:10,000mg/kg以上

読み解きの例

  • 泉温42.5℃、溶存物質600mg/kg、pH9.0アルカリ性単純温泉低張性・高温泉・アルカリ性
  • 泉温45℃、溶存物質12,000mg/kg、ナトリウムと塩化物が主成分ナトリウム-塩化物温泉高張性・高温泉・中性
  • 泉温38℃、溶存物質800mg/kg、総硫黄5mg単純硫黄温泉低張性・温泉・中性
  • 泉温20℃、溶存物質2,500mg/kg、ナトリウム・カルシウムと炭酸水素塩が主成分ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩冷鉱泉低張性・冷鉱泉・中性

例は説明用の数値で、実在する源泉の分析値ではありません。

使い方と注意点

温泉施設には、温泉法にもとづいて泉質・泉温・成分・禁忌症などを書いた掲示があります。その数値(泉温、溶存物質、pH、20ミリバル%以上の陽イオン・陰イオン、特殊成分の量)を入れると、指針の基準で分類した泉質名の目安が表示されます。

溶存物質が1,000mg/kg以上の温泉は、陰イオンでいちばん多い成分(塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩)で泉質が決まり、陽イオンと組み合わせて「ナトリウム-塩化物温泉」のように表します(25℃未満なら「〜冷鉱泉」)。20ミリバル%以上の成分が複数あれば多い順に並べます。溶存物質が1,000mg/kg未満で特殊成分も基準に届かない25℃以上の温泉は「単純温泉」で、pH8.5以上なら「アルカリ性単純温泉」です。

このツールは分類の考え方を知るためのもので、正式な泉質名は分析書の記載が優先します。効能(適応症)は泉質だけでは決まらず、医療上の効果をうたうものでもないため、表示していません。

よくある質問

温泉分析書はどこを見ればいい?

まず「泉質」の欄、次に泉温(源泉の温度)、pH値、溶存物質の合計を見ます。成分表のミリバル%の欄で20%以上の陽イオン・陰イオンを確認すると、泉質名の理由がわかります。

泉質の種類はいくつある?

療養泉は、単純温泉・塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・二酸化炭素泉・含鉄泉・酸性泉・含よう素泉・硫黄泉・放射能泉の10種類に分けて紹介されることが多いです。

低張性・高張性とは?

温泉水に溶けている物質の量による分類で、溶存物質8,000mg/kg未満が低張性、8,000以上10,000mg/kg未満が等張性、10,000mg/kg以上が高張性です。

アルカリ性単純温泉とは?

25℃以上で、溶存物質が1,000mg/kg未満、特殊成分も基準に届かない単純温泉のうち、pHが8.5以上のものです。

出典・データの根拠